素敵だった恋人は想像を絶する人だった

20歳の時の恋人の話しです。私にとっては彼が初めての恋人でした。アルバイトしていた会社の社長の息子さんで、初めて見た時に私は彼に一目惚れしました。新入りの私にとても気を使って接してくれる人でした。そのため仕事も早く覚えられました。

ある日彼から連絡先の交換をしないかと聞かれました。飛び上がる程嬉しい気持ちを抑えて、こうかんしましょうと返事をしました。次の日に交換をしたのですが、仕事が終わって、帰宅してすぐに彼からメールが来ました。電話で話したいと書いてありました。

そして、すぐ返事をして電話がかかってきました。お互い照れ臭くて恥ずかしいような歯切れの悪い会話でした。ですが、次の瞬間驚くような事を彼が言いました。付き合おうと。私は即答で、はいと答えました。そこからは会社には内緒でお付き合いがスタートしました。

彼は休日に特別な用があるから休日はあまり会えないと言われていました。なので、会うのは仕事が終わってからが多かったです。始めは7時から終電までというような約束だったのですが
だんだん始発までというような会い方になっていました。

ですが、いつから真夜中でも家に来いと誘われるようになりました。迎えも無しだったり、終電が無くなっている時はタクシーで来いと言われる事もありました。勿論タクシー代は私の自腹でした。その頃から、彼の休日の特別な用が何なのかがわかってきました。

彼は某アイドルグループの熱狂的なファンだったようでアイドルのイベントの度に毎週のように大阪から東京に行っていたようです。打ち明けられた時は反応に大変困りましたが、笑ってごまかしました。それだけならまだ許せましたが、彼はブランド大好き人間だという事もわかりました。

デートの時は上から下まで全身ブランドで固め、待ち合わせ場所に着くと挨拶よりも先に今日着てきたブランドの名前を1つ1つ丁寧に紹介してくれました。ブランドに疎い私にはサッパリ分からず、凄いねとしか言いようがありませんでした。

挙句の果てには、某ブランドの時計をねだってくる始末でした。僕は○○○○の時計が欲しいんだ。誕生日がもうすぐでさ…とアルバイトの私から貰おうと必死になっていました。その時やっと私も目が覚め、この人は住む世界が違う人なんだと気づき別れる決断が出来ました。

良き人生経験になりました。